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2008年 01月 14日
ニューヨーク市クイーンズで暮らすコメディアンのマーク・マルコフさん(31)は、自宅アパートからゴキブリを退治するため、薫煙方式の殺虫剤を使うことに決めた。
問題は、殺虫剤をたいている間、どこで寝起きするかだ。友人宅はみんな狭いアパートだし、ホテルは高すぎる。 そこで思い付いた場所が、ホームセンター大手のIKEAだった。 あそこなら、家具や寝具は全部そろっているし、警備は24時間体制。 自分の家具の多くもIKEAで買って愛用しているものだから、自宅みたいに居心地もいいはず。 理想的な場所だと確信し、マルコフさんは身の回りのものをリュックと2個のスーツケースに詰め込んで、今月7日にニュージャージー州の郊外にある、開店前のIKEAに到着した。 この日から12日深夜まで店内での「居住許可」を得たマルコフさんはまず、店内の従業員にあいさつ。清掃担当やレジ係、社員食堂のスタッフ、警備員にも「今日からここに住みます」と宣言してまわった。 次に、自分の部屋を決めるために、店内をくまなく探索。 ベッドの寝心地をひとつひとつ確かめ、家具や台所用品などもチェックし、最終的に決めた場所は、ウッディなトーンでまとめられた部屋だった。 台所やお風呂もあるし、リビングのソファも落ち着けそうだ。早速、荷ほどきを始めたら、IKEAの従業員たちから、必要品の差し入れまで受けた。 開店すると、IKEAにやってきたお客に声をかけ、「自宅」に招き入れて仲良く乾杯したり枕投げを楽しむ一方、「自宅」の家具を手にとって見ようとしたお客に怒鳴るなど、完全に住人として振る舞った。 閉店の時間になると、懐中電灯片手に店内の探検したり、スケートボードで店内を走ったり、警備員のロペスさんとショッピングカートで競走したり、楽しい時間を過ごした。 しかし、問題点がなかったわけではない。 自宅と決めた場所のバスルームは機能しておらず、シャワーが浴びられなかった。もちろん、台所やトイレも冷蔵庫も使えない。テレビも見られない。 しかたなく、食事は社員食堂で取り、入浴は社員用ロッカールームのシャワーを使うことになった。 マルコフさんがIKEAで生活する様子はビデオで撮影され、ドキュメンタリー作品としてマルコフさんのサイト(http://www.marklivesinikea.com/)で公開している。 映画製作者でもあるマルコフさんは昨年、マンハッタンにあるスターバックス171店を24時間以内に全店訪問するという快挙を成し遂げ、ビデオ・ドキュメンタリーの「171 Starbucks」にまとめたばかり。 今回の企画も、約3週間前にIKEA側に持ち込んでいたという。 マルコフさんが暮らしたIKEAのジュリー・モット副店長は、「とてもおもしろそうで、興味深い企画だったから」、1週間の居住許可を与えたと話している。 一方、約2年半前に結婚した妻のクリスティーンさんは、この企画に反対。 ゴキブリ退治のために自宅を出る必要があるなら、ニューヨーク州の親類宅に行くと主張し、IKEAでは同居しなかった。 マルコフさんは、「彼女は店には住みたくなかったんだよ」と話している。 【CNN】
by lily81
| 2008-01-14 14:02
| world news
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